西洋医学においては冷え性は病気ではなく、体質的なものとして捉えられています。
ところが漢方では冷え性は「冷え症」と呼ばれ、さまざまな健康障害のもとになると考えられているのです。
治療するには毛細血管の血行障害を解消するだけではなく、
全身の気、血(けつ)、水(すい)のバランスを改善することが重要だとされています。
漢方では冷え性にも細かな分類があり、それにより処方される漢方薬も変わってきます。
腰から下が冷えて疲れやすく、夜トイレに行く回数が多いなら「八味地黄丸(はちみじおうがん)」。活力を増強して血行を良くすることで体を温めます。
お腹が冷えてシクシク痛んだり、食欲がない、吐き気がする、つばが多いなどの症状があるなら「人参湯(にんじんとう)」。消化吸収を強めることで冷え性を解消します。
体が重くて疲れやすく、気力もない。さらに足がむくむ、排尿障害があるなら「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」。活力を増強するとともに不要な水分を排出する作用があります。
腰痛、下半身のむくみがあり、体がだるいなら「桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)」。体を温めて余分な水分を取り除く漢方薬です。
手足の先や下腹部、しかも内側から冷えていて腹痛がする、筋肉がひきつり、顔色が悪いなら「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」。血行を良くして栄養の吸収、貯蔵の状態を改善し、冷え性を治療します。